SAA学習-仮想化・クラウドの基本概要
本日のテーマ:仮想化・クラウドの基本概要
仮想化の仕組み
物理的なインフラに仮想化ソフトウェアを導入・設定し、実質的な機能をユーザーに切り分けて提供します。
仮想化の対象
項目 | 概要 |
---|---|
サーバの仮想化 | ・1台の物理サーバ上に複数のOSを動作させる方法 ・ハイパーバイザー型/ホストオンリー型/コンテナ型 |
ストレージの仮想化 | ・複数のストレージを仮想的に統合し、1つの大きなストレージプールを構成 ・ブロックレベルの仮想化/ファイルレベルの仮想化 |
ネットワークの仮想化 | ・新たな仮想ネットワークの構築/制御をソフトウェアにより動的に実施する ・SDN/VLAN |
デスクトップの仮想化 | ・サーバ上においたPC環境のデスクトップ画面を遠隔地にある接続端末に転送する ・仮想PC方式/ブレードPC方式 |
仮想化のメリット
仮想化を利用することでインフラ利用の効率化や柔軟性が向上します。
以下は例になります。
- サーバースペースの削除
- 効率的なサーバー利用によるコスト削減
- 調達の迅速化
- 構成変更やメンテナンス対応の柔軟性
- セキュリティの向上
コンテナ
コンテナはホストマシンのカーネルを利用し、プロセスやユーザを隔離する仮想化方式となります。
Docker
Dockerはコンテナ型の仮想環境を作成、配布、実行するためのプラットフォームとなります。
以下は例になります。
- コード化されたファイル教諭するため誰でも同じ環境構築が可能
- 作成した環境の配布共有が容易
- 環境の即時構築・削除が可能なためCi/CDによる開発が実行できる。
クラウドとは
他社所有のハードウェア・ソフトウェアなどをネットワークを介して利用するシステムとなります。
また、インフラを仮想化しソフトウェアかされたサービスとして提供されるのがクラウド型のインフラサービスとなります。
クラウドの構成要素
クラウドで提供されるシステム構成はインフラ、ミドルウェア、アプリケーションの3層に分かれます。
以下は階層ごとの表になります。
階層 | 概要 | 例 |
---|---|---|
アプリケーション | ・プログラミング開発したアプリケーション ・業務機能が実装されたパッケージ |
・アプリケーション ・業務パッケージソフト ・フレームワーク |
ミドルウェア/OS | ・共通利用される機能をまとめたソフトウェア ・Windowsなどの基本ソフト |
・システム連携 ・セキュリティ ・運用管理 ・Web/APサーバ ・データベース ・OS |
インフラ | ・物理的な機器 ・ネットワーク回線 |
・サーバー機器 ・クライアント端末 ・ネットワーク機器 |
クラウドの5つの基本特性
クラウドは「5つの基本特性」、「3つのサービス」、「3つの利用形態」を兼ね備えている特性があります。
- 5つの基本特性
5つの基本特性 | 概要 |
---|---|
オンデマンド・セルフサービス | ・利用者は人を介さず、必要に応じてサーバー、ネットワーク、ストレージを設置/拡張/設定が可能 |
幅広いネットワークアクセス | ネットワークを介してPC、スマホ、タブレットなど各種デバイスから利用可能 |
リソースの共有 | ハードウェアの使用容量などのリソースは複数利用者により共有し、利用者は必要に応じて動的に割り当てる。 |
迅速な拡張性 | ハードウェア等の資源は必要に応じて自動または手動で増やしたり、減らしたりできる |
サービスは計測可能 | 稼働状態が常に測定されており、利用状況をコントロール・最適化できる 計測結果に応じて従量課金が可能 |
- 3つのサービス形態
サービス形態 | 概要 | 特徴 |
---|---|---|
SaaS | ・クラウド事業者がアプリケーションまで提供 ・自社はすぐにアプリケーション利用可能 |
開発自由度:低い |
PaaS | ・クラウド事業者がミドルウェアまで提供 ・自社はアプリケーション開発に専念 |
開発自由度:中 |
IaaS | ・クラウド事業者がハードウェアまで提供 ・自社は別途ミドルウェア/OSを購入しアプリケーション開発 |
開発自由度:高い |
- クラウドの3つの提供形態
クラウド提供形態はプライベートとパブリックが主流。加えて両方を併用するハイブリット型の提供形態があります。
提供形態 | 概要 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
オンプレミス | ・ハードウェア/ソフトウェアを購入し、自社にシステムを構築 | 自社でハードウェアを自由にコントロール可能 | 調達・構築・運用管理に時間コストを要す。 |
プライベートクラウド | ・自社内にクラウド基盤を構築し、ハードウェア/ソフトウェアを事業部や子会社で共同利用 | 自社資産の効率化。パブリックと比較しコントロールが自由 | クラウド運用管理が難しい。 |
パブリッククラウド | ・ハードウェア/ソフトウェアを他社と共同利用し柔軟に構築や解除が可能 | 運用管理を他社に委任可能。 システム調達・構築の自由度が高い |
自社コントロール範囲が制限 |
今回のテーマは以上となります。